2012年10月
京都市内の某社宅の解体工事に着手しました。
この工事では社宅の6棟の解体を行います。
昔、いろんな場所で建てられた団地や社宅と同じで、階段が何箇所かあり、その階段に玄関(各室)が2つ付いているというような造りをしています。
しかし、そんないたるところにある昔ながらの団地ですが、この工事で解体する建物は最近では少し珍しい構造をしていました。
近年建てられている高層の建物には必ず柱と梁が存在しますが、この工事で解体する建物には柱と梁が使われておらず、壁が柱と梁の役割も兼ねているという構造をしていました。
こういった建物は「壁式構造」と言われていますが、柱や梁が無いため、梁や柱の出っ張りはありませんし、ラーメン構造ほどにはコストアップにはつながりませんので、間取りを構成するにあたっての自由度が高いといえます。
しかし、開口部を広くとると、それだけ建物を支える壁面が少なくなるので、耐力の面で制限されるというデメリットがあります。
近年は、建物の高層化や耐震性の面から壁式構造の建物は少なくなっているように思われますが、古い建物を解体する際はこういった壁式構造の建物がよくあります。
壁式構造の建物解体を行う場合、柱や梁がある構造に比べて構造体が壁のみですので、比較的に早く解体する事が出来ます。
騒音は解体工事において永遠の課題となっていますが、工事期間を短縮することによりそれらを軽減することも出来ます。
弊社では安全性はもちろんですが、こういった騒音や振動対策にも力を入れ、近隣の皆様にも気を配りながら作業を行っていきます。